酒を飲む

馬刺し

耳の上の髪が気になりだしたので髪を切りにいく。
予約は15時からであったが、店は混雑しており20分ほど待たされる。
髪を切り出してからも担当の人がちょくちょく他へ行ったり、シャンプー台の順番待ちなどがあり、通常1時間欠ける程度で済むはずがトータルで2時間ほど掛かる。


焼酎の美味い店があるとのことで、夕方からS殿と川崎へ飲みに行く。
店は純和風だがBGMはしっとりとしたジャズが少量のボリュームで流されており、とても良い雰囲気の店である。
通常、焼酎のメニューは原料別であるが、ここのメニューは酒造メーカー別。
しかも掲載酒造メーカーの量が半端ではない。
沢山ありすぎて困ってしまったので、「今月の新酒」から選び、刺身、馬刺しなどを注文する。
この馬刺しであるが、とても美味い。
クセもなく食べ易い。しかも酒に良く合う。
お互い酒好きなので、しばし酒・料理歓談。
S殿の知人の紹介のお店ということで、途中お店の御主人から綺麗な角瓶に入った焼酎を頂いた。これもまた美味い。
本当にS様さまである。


河岸を川崎から横浜へと変えようと川崎駅に到着した時、メガネを忘れたことに気付く。
S殿に連絡をしてもらい、後日取に行くことにし、そのまま横浜へ向かう。


2軒目はS殿の行きつけのカウンターバーである。
こちらは聊かお洒落過ぎて僕には荷が重い。
静かで小奇麗な店や、おっさん臭がする店のどっちも好きだが、お洒落な店は自分が浮いているなぁと落ち着かないのだ。
今日も仕事だったS殿は居心地の良さからか他の席に居た常連さんやお店の人としばらく話しをした後に寝てしまった。
話す相手が居なくなってしまった僕は、隣に座っていた茨城出身だという横浜国立大の学生としばらく談話していたが、彼もやがて帰ってしまったので、読みかけの本を取り出し読み始めた。
お腹ももういっぱいだったので酒を飲むのを止め、タバコを久しぶりに吸うことにした。
別にタバコなんて全く吸いたいとは思わないのだが、お腹がいっぱいで手持ち無沙汰な時には便利である。
眠くなってきたのでお金を先に支払い、一旦店を出てコーヒーを飲みに行き、再び店に戻り本の続きを読む。
こういう場では一人になったら店の人に話しかけて仲良くなるのが一般的な行動なのだろうが、どんな話しをすればいいのだろう?と困ってしまう。
こんなことではオールマイティな酒飲みにはほど遠い。


そんな風にして明け方、S殿を見送り家路に着く。


S殿の話しはとても楽しく、話し方も上手なのでとてもためになる。
話術とはかくあるべきか。